大河の人達が現実世界に居たらみたいな感じの前提のお話
名前は考えるのめどいので大河のまんま、
 
《バイオレンスでグロテスクなゾンビゲーを三人でプレイしたらどうなるかな的な妄想》

注意:私自身はバイオ3を友人に勧められてイージーモードで初めてでも怖いから途中で投げた程度しかホラーゲーの経験はありません





「と言う訳で中古でゲームを買ってきた訳さ」
と、アティアが差し出すパッケージ、表面に描かれているのはゾンビの顔。
「あー私ちょっと用事をおもいだしましt」
「今日ボクの家に泊まろうって言いだしたのスティじゃないか」
笑顔のアティア、ひきつった笑顔のスティ、二人の顔を交互に見るイーサ。
「ほら、難易度はイージーで許してあげるからやりなよ、是非とも」
「いーやーでーすー……」
 
 
その1.スティがやった場合
 
「ええとうわなんかきたなんかきたえこれどうすればいいんですか銃とか撃てばいいんですかうわなんか増えましたよ沢山来ましたよこれ」
「……それは、一番弱い、普通の、ぞんび、だから、ハンドガンだけで……」
「うわああああなんか沢山来たんですけどおおおおお」
「…………」
「いやぁ、これイージーで最初追加武器があるから良いけども、それ無かったらスティどうしてるんだろうねぇ」
「……あんまし撃ちすぎる、のは、もったい、ない、と、思う……」
「何か音楽変わりましたよこれうわああなんかでっかいのが来たんですけどやだやだやだやあああああ」
「ほら、逃げてばっかりだと、向こうの方が足速いんだし、あ」
「やああああああなんか掴まれてるんですけどやだうわああ血が出てるやだ何コレうわああやあああ」
「……隙を、見て……」
「スティ、もうサブマシンガン無くなるよ」
「だ、だってっ、それ以外の物で当てる自信が無いんですよッ」
「ほら、無くなった」
「やだやだやあああやああだああああ」
「……一番、最初、の、ボス、なのに……」
「いやぁ、これを見ただけで十分に買った価値があったと言うか、何と言うか」
「やられるっ、やら、やられっ」
「ほら、さっき取ったハーブあるでしょ、ハーブ」
 
大量の消耗の後に辛うじてボスを倒してから
 
「ちょ、ちょっとだけ慣れてきましたねーほらあの一応敵は倒せる訳で弾とかも案外ほら結構落ちてる訳ですからほらこう言う曲がり角とか絶対何か出てくるってわかってますしわかってますしわかってますしほら出たああああ」
「慣れてないじゃないか」
「……アイテム、沢山、持って、行き過ぎ……」
「だって回復アイテム無いと死にますって! 死んじゃいますって!」
「と言うか良くこの短時間でイージー特典の弾丸を全部使い切ったものだよ」
「……あんまり、沢山、持って、行くと……」
「あ、あれっ、ハーブ見つけたのに新しく拾えない……」
「そう、なるから……」
 
「……ねぇ、スティ」
「何でしょうか」
「さっきから休憩ポイントでずーっとアイテム整理してるけどさ」
「えぇ」
「いい加減外に出ようよ」
「いやです」
「……」
「外にはゾンビが沢山いるんですから! ここに居たら安全じゃないですか!」
「……スティはゾンビ映画では真っ先に死ぬタイプだね」
「だってええええ」
「分かった分かった……」
 
 
その2.アティアがやった場合
 
「えーと、ハンドガンと予備の弾丸と調合ハーブ一つと……ボカァナイフ使うの下手だからなぁ……ショットガン一応持って行こうかな」
「と言うか8個しかアイテム持てない主人公がおかしいんですよ、もっとこう、リュックサックとか無いんですか、鞄的な、何で一々アイテムボックスにアイテムを預けなきゃいけないんですか」
「あー、そう言う作品もあるらしいよ? なんかこう、大きいアタッシュケースに配置を考えてアイテムを入れて持って行くみたいな」
「……そっちでも、スティ、は、多分……」
「最後まではっきり言ってくださいよ!?」
「多分駄目だよね」
「……(こくり)」
「はっきり言われるとそれはそれで傷つくんですけど……いーんです、私はそんなグロテスクなゲーム出来なくてもいーんです」
 
「あてぃあさーん」
「んー?」
「あてぃあさん普通に慎重派で面白くないです」
「スティ程面白くはちょっと難しいなぁ」
「あれは、アレですよ、ちょっとまいあがってただけでほら」
「あー、ここからクリティカルしてくる敵出てくるんだよねぇ……」
「……(こくこく)」
「え、私はスルーですか、もしもーし」
「うーん、一回セーブとアイテム整理しに戻ろうかなぁ」
「あのー、あてぃあさーん」
 
ザクッ、
「あ」「……あ」「ひっ」
ズバッ……ドサッ、
「あー死んじゃったかー」
「いや冷静すぎませんか!? 首斬られたんですよ!? 凄い血が、血がッ」
「ほら、さっき言ったクリティカルってこれだよこれ、一回で死ぬの」
「いやそう言う話じゃなくてですね」
「……海外版、だと、首、落ちる、よ?」
「いやだから何なんです!!?」
「あー、ボクもちょっと疲れてきたから二人にパス、ちょっとお茶入れてくるよ」
「え、私絶対いやですよ、やりませんよ」
「……じゃあ、私……」
 
 
その3.イーサがやった場合
 
持ち物:ナイフ×1
 
「……………………あのー」
「?」
「いや、小首をきょとんと傾げられてもですね、ナイフって一番弱い、銃の弾が無い時の緊急用の武器とかじゃないかって言う……」
「ちゃんと……動けば、これでも、行ける、よ?」
「……私とイーサの間で会話が通じている気がしないんですけども」
「?」
「……アティアさーん!! アティアさーん!!!!!」
「そんな大声で呼ばなくても聞こえてるって……何? どうかした?」
「イーサと会話が通じないんです!!」
「何言ってんの」
「いや、あれ、あれ、画面見てください画面」
「……」
「……」
「あれ、ボク買って来たのって格闘ゲームだっけ」
「いえ、銃をこう、撃つ系の物だと思うんですけど……」
「何かさっきからナイフで切ってばっかりなんだけど」
「自分はダメージ一切受けて無いんですよねあれ」
「……あれ、これホラーゲームだっけ」
「敵にとってのホラーとか……」
「あぁ、ナイフ片手に襲いかかられる系の……」
 
「何だかんだで次のボスまでやってきた訳で」
「早くないですか」
「……このボス、めんどくさい、から、えっと……」
「めんどくさいて」
「なんかもうボクレベルの違いを感じるんだけど」
「それでめんどくさいから持ち出すのがショットガンとその弾丸だけと言う訳ですよ」
「なんかもうアイテムの持ち出しとかボスまでの道のりとかに迷いが無い」
「あぁ、でてきましたね、ボス」
「なんか遠慮なく連射してるね」
「凄いこう、血が……なんか一方的な……」
「……ふふっ♪」
「!!?」
 
「……あのー、さっきのボスの辺りからイーサのプレイスタイルが一転してる訳なんですが」
「さっきまでのナイフ一本も凄かったけどね……こっちは別の意味で……」
「凄いなんか、火炎放射器とかグレネードとかを雑魚相手に惜しげ無く……」
「あのね……さっきの、ボス、の、所、まで、ナイフ、で頑張ると、あと、半分すぎるから……」
「(イーサは一体これをどれくらいやり込んでいるんだろう)」
「だから、後は、惜しげなく、武器を、使っても、あんまし、足りなく、ならないから……」
「はぁ、さいですか……」
「……ここからが、一番気持ちいい……」
「いやそこでにこっと笑顔になられてもですね!?」
「既に、倒れた、相手に、グレネード、撃って、ばらばらに」
「ストォォォップ!!!」
「死体も、ちゃんと火炎放射器で、燃やせr」
「ストォォォォォォップ!!!!!」
 
 
 
「いやー、楽しかった」
「私は楽しく無かったです」
「やっぱりホラーゲームって人にやらせるに限るね」
「その性癖は絶対直した方が良いと思います、絶対絶対直した方が良いと思います」
「……(ちょんちょん)」
「ん? 何です?」
「あのね……もっと、簡単に、沢山ばらばらに出来るゲームがあって」
「いや別にばらばらに出来なかったから不満な訳じゃないですから!?」